「友広院長の健康コラム」vol.15 ~腸内フローラ その2~

寒さが増してきた今日この頃。今年もあとわずかになりました。

 

さて、今回は前回お話した、デブ菌フローラをどうすればやせ菌フローラにするのか?というお話をしましょう。

 

前回ゴードン博士の研究チームが、‘腸内フローラの乱れが肥満体質の原因になる’という発見をしたお話をしました。

端的に言うと、肥満フローラの方には、バクテロイデスというグループに属する数種類の菌が、とても少ないことが分かったのです。

そしてマウスにこのバクテロイデスに属する菌を移植すると、肥満体質が改善されることも判明しました。

 

ということは、このバクテロイデス属の数種類の菌が、肥満を防ぐ菌=やせ菌になるのではないでしょうか?

 

東京農工大 木村郁夫特任教授は、このやせ菌に腸内細菌が作る(短鎖脂肪酸)という物質を候補にあげました。

その結果、実はこの短鎖脂肪酸、肥満をコントロールする天然のやせ薬とも言うべき力を持つことが分かってきたのです。

この短鎖脂肪酸は、Fat Cell(脂肪細胞)が肥大化していくのを抑える働きをするだけでなく、交感神経上で感知すると、心拍数を増加、体温上昇、余った栄養を消費させる、つまり代謝を活性化してくれる、という‘ダブル’で夢のような物質なのです。

 

肥満フローラの方の腸内では、バクテロイデス属の菌が減少し、短鎖脂肪酸を作る能力が低下しているとも言えます。

 

短鎖脂肪酸とは酢酸、酪酸、プロピオン酸の事を指しますが、木村教授が実験したのはこの中の酢酸=お酢のことです。

 

「おおーっ、ではお酢を沢山飲めば痩せられる!」と思ったそこのあなたは、短絡的すぎます(笑)

 

当然お酢を飲めば効果はでますが、1日にお酢を1-2リットルも飲むと、身体がアシドーシスという状態になり、体調が著しく悪くなるでしょう。

 

ちなみにお酢には致死量が存在するそうで、大体4リットル程度だと言われています。

じゃあちびちびいけば良いのかというと、少しずつでも摂取量が増えすぎると、今度は歯が溶けてしまう酸蝕歯という症状にもなりかねないそうです。

しかも、腸内細菌は食べ物が腸にある間ずっと短鎖脂肪酸を出してくれますが、お酢は血液中に入ったあとすぐに分解されてしまい、効果は一時的な物であるそうです。

 

じゃあどうしたらいいのよ!!って思ったそこのあなた。

上記にあるように腸内細菌は、食べ物が腸にある間ずっと短鎖脂肪酸を出してくれるのですから、その腸内細菌に餌を与えればあなたの腸内フローラは改善されていくのではないでしょうか?

バクテロイデスを始めとする、短鎖脂肪酸を出してくれる菌たちは「食物繊維」を餌にしています。

 

そうなんです、野菜を沢山摂取すると、肥満フローラがやせ菌フローラに変わるはずなんです。

 

昔から色々なところで、健康の為に野菜や食物繊維を摂取するようにと言われていた科学的な証明が、腸内細菌叢を解析することで、その理由がわかってきたと言っても良いかもしれなません。

 

ちなみに、食物繊維の一日の目安量は、成人で17-19gと言われています。

 

これに相当するのは、生野菜だとなんと600g、ライ麦パンで400g、納豆で200g、バナナだと10本に相当します。

摂取しているようで、なかなか難しいラインですよね。

 

そこで、上手に食物繊維を摂取する簡単な方法をお教えしましょう。

 

①米は玄米、パンならライ麦パンや全粒粉パン、小麦胚芽入り等を選ぶ、つまり白いパンやお米よりも茶色に近い物の方がより多く食物繊維を摂取でき、加えて血糖値の急激な上昇も抑えてくれます。

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②野菜は茹でたり、煮たりするとカサが減るので少量で効率よく食物繊維を摂取できると言われています。

③和食のお惣菜つまりキンピラごぼう、ヒジキ、切り干し大根などは食物繊維を多く含んでいます。やっぱり昔からの日本食は最高ですね。

その他、効果的に食物繊維を摂取できる食物は、ひよこ豆(100gあたり21g)、大麦(100gあたり9.4g)、特にキクラゲには100gに対して57.4gという驚異的な食物繊維が含まれています。

お料理をひと工夫して、食物繊維を有効に摂取しましょう。

 

さて、あなたも、今日から食物繊維をたくさん摂って、目指せ、やせ菌体質!!!

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